EMA-100, EMM-100M
近年、モータの小型化・高速化が進んでいます。モータを高速化することによってサイズを上げずに高出力化でき、あるいは出力を維持したまま小型化することができます。モータの小型化・高速化は、省エネルギーの観点からも、さまざま分野で今後の発展が期待されています。
モータアナライザEMA-100、負荷試験機EMM-100Mは、超高速モータに対応する負荷試験機です。新開発の小径・低慣性のブレーキ(特許出願中)により、トルク制御しやすいヒステリシスブレーキ方式で、最高回転数 120,000r/min、最大トルク100mN・mを実現しました。
高精度のモータ保持ユニットと新発想のカップリング(特許出願中)により、高速回転に耐える心合わせとシャフト接続を実現、安全で容易な測定が可能になりました。
専用のモータ保持ユニットは、負荷試験機シャフトに対する平行度を維持したままXYZ方向にミクロン単位でモータ位置の調整ができます。心出し治具(カップリングに付属)を用いてシャフトの心合わせを行ない、簡単操作の専用カップリングで負荷試験機シャフトとモータシャフトを連結します。
タッチパネル、または専用Windowsソフト上のボタン操作で測定条件を設定します。当社伝統のブレーキ制御方式により、面倒なPID制御パラメータ設定は一切不要です。
測定にはAutoモードとManualモードがあります。
Autoモード
<制御ポイント数で設定>
トルク制御/速度制御/TS制御(*1)
=Start値→End値(トルクまたは速度)間の測定ポイント数を設定します。
<制御時間で設定>
トルク制御/速度制御/ブレーキ制御
=目標値(トルク/速度/ブレーキ量(%))に達するまでの時間を設定します。
Manualモードでは、CONTROLコマンドで制御値を直接入力します。
設定を終えたら、モータを回転させます。設定されたシーケンスにしたがって負荷が制御され、測定データが表示されます。
測定データは、t時間、Tトルク、S回転速度、P∗パワー、E∗電圧、I∗電流、n∗効率、f∗力率の22項目。同時に最大12項目をリアルタイムで画面上に表示します。
測定値とグラフの保存は、専用Windowsソフトで行ないます。ソフト上からの操作も可能です。
(*1)TS制御=モータが同期回転中はトルク制御を、モータが脱調した後は速度制御を行う方式です。
お客様の高速モータの受託試験を承っております。
最大回転速度 | 120,000 r/min |
---|---|
回転速度精度 | ±0.01 % + 1 digit |
定格トルク | 100 mN・m |
トルク精度 | 定格トルク±0.5 % |
ブレーキ方式 | ヒステリシスブレーキ |
吸収動力 | 連続 80W 10秒以下 600W 5秒以下 1000W |
取付可能モータ外径 | 直径10~60 mm |
モータシャフト径 | 3~5 mm |
測定項目 |
t [sec]: 時間 T [mN・m, N・m]: トルク S [r/min, kr/min]: 回転速度 Po/Pi/Pe [mW, W, kW]: 出力パワー/入力パワー/電源パワー E0/E1/E2/E3/E4/E5 [mV, V, kV]: 各測定モジュールの電圧 I0/I1/I2/I3/I4/I5 [mA, A, kA]: 各測定モジュールの電流 no/ne [%]: 出力効率/電源効率 fi/fe [%]: 入力力率/電源力率 |
電源 | AC100~240 V±10 V,50/60 Hz |
寸法 (W x H x D), 重量 | EMM-100M:230×250×400 mm, 16.5 kg EMA-100:315×218×400 mm, 14 kg |