印刷のように同じ絵柄が連続して移動するものを観察する場合、ストロボ効果が非常に高くなります。印刷される柄などの大きさに関係なく、静止した状態で見ることができますので、文字や絵柄など問題なく観察することができます。また、印刷紙の種類にかかわりなく、フィルムからダンボールまで、幅広く利用されています。
ストロボスコープは、人の眼の残像効果を利用しているので、発光ごとの間隔が短い方が観察には有利です。かりに柄ピッチが150mm、速度が300m/minとすると、柄ピッチにタイミングを合わせたストロボの発光を行うには1秒間に約33回程度の発光周期となり、うまく観察・調整できます。 また、逆にピッチが700mm、速度が100m/minとすると1秒間に2回程度の発光周期となり、あまり効果を期待できません(1秒間に5回以上の発光周期であれば効果はでます)。これを解決するには「周囲を暗くする」、または「大光量のセパレートタイプストロボを利用する」などの工夫が必要になります。
一定の周期で往復運動を行うものに、その周期と同じ周波数でストロボ光を照射すると、対象物はあたかも停止しているように観察することができ、不具合があればそれもとらえられます。この状態でストロボスコープの発光周波数を少しだけ変化させると、ゆっくりとしたスローモション像が得られます。ストロボスコープは、非常に容易に、かつ安価に高速運動の観察ができます(高速ビデオカメラなどとの比較において)。
ストロボスコープを使用して、音声信号により高速で振動するスピーカーコーンを観察できます。 また、スガワラのパルスジェネレータを用いれば、低い周波数から高い周波数までの連続的に振動の変化を、ゆっくりとしたスローモションとして見ることができます。 詳しくは、「スピーカーコーンの振動観察」のページをご覧ください。